SEVENTEENのウォヌとの恋 ミンギュも!?

今回はSEVENTEEN(セブチ)のウォヌの恋バナです。

ミンギュとウォヌの男同士の秘密の言葉がドキュン!

スポンサーリンク

記憶の箱の鍵

打ち合わせのために会議室に入ると、同じ部署のミンギュがすでに準備を終えていた。

背も高くイケメンで人たらしなミンギュは、仕事も出来る若手のエースだ。

そんな彼の新人教育を担当したのが、わたしだ。

妙に性格が合ったのか、「本当の姉ちゃんみたい」と懐かれている。

今日は取引先の担当者が変わるというので、挨拶も兼ねた打ち合わせだ。
「どんな人が来るんですかね」
キレイな人だといいな〜なんて言う。

「失礼します」
担当者の隣に姿を現したのは男性だった。
あからさまにガッカリしているミンギュが可笑しい。残念だったな。

「こちらが新しい担当者のチョン・ウォヌです」
紹介を受けた男が改めて自分の名前を告げ、名刺を差し出す。

男の名前、そして低めの声に聞き覚えがあった。
名刺の文字を確認し、改めてしっかりと顔を見る。

あの夜

学生時代、本屋でバイトをしていた。
夏が終わりを迎えるころに開かれた飲み会。
二次会に行こうとカラオケに向かう輪からひっそりと抜け出し、家に帰ろうとしていた。

「帰るの?」

後ろから投げられた声にドキリとした。
誰にも気づかれていないと思っていた。
振り返ると、そこにはメガネをかけた男、ウォヌがいた。

シフトがほとんどかぶらず、まともに話したことなどあっただろうか。
そんな私のことをこの男は送ると言ってきた。
たしかに夜も遅く、ここからだと暗い道を通らなければいけなかった。
断る理由も特に見つからず、最近読んだ本の話をしながら、気づけば家だった。
落ち着いた低い声、口数は少ないがしっかりと話しを聞くウォヌを、いいなと思ってしまった。

ちゃんと話す機会はもうないかもしれない。

「部屋、あがってく?」

「…うん」

表情が変わらないままそう言った彼はいったい何を考えていただのだろう。

部屋にあがったウォヌは本棚を見つめ、適当にパラパラとページをめくる。
そんな姿をソファに座り何となく見つめていると、ふいに振り返った彼が私の目を捉えたままこちらに向かってきた。
そのままゆっくりと押し倒される。
ウォヌが声をかけてきた時からこうなることを望んでいた。

スポンサーリンク

箱が開くとき

名刺交換以外は目も合わなかった。

覚えていないのも無理はない。
もう10年前のことで翌朝にはウォヌの姿はなく、そのまま会うことは二度となかったのだ。
このまま思い出さないことを祈るしかない。

「お疲れ様でした!そしてウォヌさんよろしくお願いします!」
ミンギュの音頭で4人のグラスがぶつかる。

引き継ぎも完了し、前担当者が異動をして落ち着いた頃だった。
取引先と言っても年の近いわたしたちは以前からよく飲みに行っており、今日は新しい担当者であるウォヌの親睦も兼ねていた。

会も盛り上がり、ミンギュがと元担当者がもう一軒行くとさらに繁華街へ歩き出す。
わたしは帰ることにして2人の背中に手を振った。
隣に立ったままの新担当者であるウォヌは、一緒に行かないのだろうか。

「あの…、行かないんですか?」
彼を見上げる。

「帰るの?」

少しの間があいて発せられた言葉は、あの時と一緒だった。

「家まで送る」
いきなり崩れる言葉遣い、わたしを覚えていたのか。

「あ、いえ、大丈夫です」
動揺で声が震える。一夜の恋は箱の中に押し込めていたはずだった。

「それなら家に来て、渡したいものがある」
彼の言葉がその箱をいとも簡単に開けてしまう。

沈黙を了解と受け取ったのか、わたしの手を取りタクシーに乗り込む。

小さな声でお邪魔しますとつぶやく。
シンプルな部屋だが片側の壁にはズラリと本が並んでいる。

所在なさげに座っていると、ウォヌが一冊の本を渡してきた。
「これ、あのとき勝手に持ってった。ごめん」

この本は。
たしか学生時代、本棚の隅に置いていた恋愛小説だった。

「存在していたことも忘れていたよ」
懐かしく本をめくる。

「俺は忘れてなかったよ、ずっと忘れられないでキミの代わりにその本を持っていた」

驚いてウォヌを見上げる。
「それなら、なんで何も言わなかったの?すぐにバイトも辞めちゃったの?」

「ごめん…」

それから、バイトは辞めることが決まっていたこと。
いきなり勝手なことをしといて、あとから私に一夜の過ちだったなんて言われたら立ち直れそうにないから逃げたこと。
きっともう会えないから、せめてと本を拝借したこと。
時どき表情を変えながら話すウォヌ。
あのポーカーフェイスがこんなに考えていたなんて。

「わたしが取引先で驚いた?」
「会う前に名前を聞いて、同姓同名であることを祈った」

「わたしは、本当はウォヌのこと忘れてたんだ」

少し悲しそうな顔になる。

「でも、会った瞬間にあの夜のこと思い出して」
私はまた必死に忘れようとしたのに、ウォヌが忘れててくればいいって願ってたのに。

「ウォヌが覚えてるって分かって、パンドラの箱が開いちゃったよ」

「パンドラ?」

「ウォヌへの恋心」

今度は驚いた顔だ。

まさか、わたしだって嫌な人を部屋にあげる軽い人じゃないよ。
家までの短い時間で、口数は少ないけど一緒にいて心地よかったし、もっと知りたいって思った。
もうあの時、好きだったんだ。
でもすぐにいなくなっちゃったから、閉じ込めといたの、箱に。

驚きながらもしっかりとわたしの目を見つめ
「もう逃げないから」

そう告げてウォヌは優しくキスをし、ゆっくりと押し倒してきた。
あの時と同じように。

朝目覚めると、ウォヌが顔を覗いていた。
おはよう、とかすれた声がやけに色っぽい。

「またいなくなるかと思った」

俺の部屋だよ、それに逃げないって約束したじゃん。
笑うウォヌの顔が優しい。

知らないひみつ

それから数日が過ぎた。
「今日飲みに行きません?」
コーヒーが出来上がるのを待っていると、ミンギュが声をかけてきた。
今日はウォヌとの約束がある。先約があるからと断るも諦めない。

「最近何か変ですよ!!いつも機嫌いいし!肌の調子もいいし!服もかわいいの着てるし!」
なるほど今までミンギュはこの逆のことをずっと思っていたんだな。

キっと睨むも怯まず
「絶対彼氏だ!恋人出来たんだ!今日もデートなんでしょ?」
僕は先輩を本当のお姉ちゃんのように思っているんですから、紹介するべきだと主張する。
あまりに引かないので、とうとう折れてしまった。
わたしはミンギュに甘い。

ウォヌにはメッセージで伝えておこう。

待ち合わせのレストラン。
どんな人だろーとウキウキしているミンギュ。
お待たせ、とわたしの隣に座るウォヌに目が点となっている。

「え、なんでウォヌさん…?えー!!!」

それから止まらない質問にひとつずつ答えていく。
店を出るころ、ようやく落ち着いたミンギュが珍しく真剣な顔になる。

「2人とも、別れるとかなしですよ」
これからも仕事で顔を合わせるんだし、とかぶつぶつ言っている。
それじゃ、と駅に向かおうとしたミンギュがくるりと振り返り、ウォヌの耳元で何やら話している。

一瞬驚いたような顔を見せたウォヌだったが、お互いに笑い合ってミンギュは今度こそ駅に向かった。

「なに話してたの?」

男同士のひみつ、と言いながら私の手を繋ぎ家に向かう。

「泣かせたら、僕が先輩のこともらいますからね」

わたしはまだこのひみつを知らない。

スポンサーリンク

編集後記

ミンギュとウォヌの男の秘密。

彼女を泣かせることがあったら、俺がもらうからね。

なんて、渋い言葉なんでしょう。

もしかして、ミンギュも彼女の事を好きだったのかな。

みなさん、おもしろい妄想を膨らませていますね(笑)

あなたも妄想恋愛小説を書いてみませんか。

詳しくはこちらから。

アイドル妄想恋愛小説の記事投稿

楽しく書いていただければ大丈夫です。

最後に書いた感想もいただけるとうれしいです。

それでは、また!

スポンサーリンク



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください