【前回のあらすじ】
マンションに引っ越しして近所に挨拶周りにいったが、隣の人だけはなかなか会うことができなかった。
しかし、ベランダで干し物をしていた時、隣の人がいた!
そこで、挨拶をしたが、ロクに挨拶も返さず感じわる~と思ってた。
スーパーに買い物に行った時にぶつかってきた男。
あ!隣の人。
しかも、その人は防弾少年団のグクだった。
隣の住人がグク!!
いったい、このふたりはどうなっていくのでしょうか。
今日も防弾少年団のグクとベランダで

いつものようにマーガレットに水やりをしていると、やっぱりグクが出てきた。
私たち、ここ最近、毎日のように顔を合わせてる。
でも、会話が続かない。
私が話しかけようとした時に
「じゃあ」とグクは部屋に入っていった。
私はマーガレットに水をやり終え、リビングの片付けを始めた。
夫は今日も帰りが遅いのだろうか、今日も会話がないのだろうかと思うと私の心は虚しかった。
あなたが安心して仕事ができるように
毎日のお弁当を作りも家事も
あなたの世話も完璧にこなしてきた。
結婚してからも誕生日には必ずプレゼントをしてくれて、私が欲しいと言えば大体のものは手に入れて来てくれる夫。
行きたいところは何処へでも連れてってくれる。
夫なりの愛情表現なのだろうか。
でも
夫は最近、私の顔すら見なくなった。
仕事で疲れているのかなと労うも、特に会話をすることなく寝室へ行きスマホを触る夫。
決して仲が悪いわけじゃない夫婦関係。
でも、何かが足りない。
そんな生活の中で、グクとベランダで偶然にも喋るようになって、
何故だか私はグクに惹かれて行った。
明日はグクと何話そう。
花言葉
翌朝、私はいつものように夫を見送り、
グクが出てくる時間帯に合わせてベランダに出てみた。
今日もマーガレットに水をやってグクを待っていると、
グクはやっぱり出てきた。
「おはようございます」とグクが。
「ねぇ、見て結構咲いてきたのよ、マーガレット」
「マーガレット?」とグクは身を乗り出しマーガレットを見て、
グク「ほんとだ、綺麗に咲いてる」
わたし「知ってますか?マーガレットの花言葉」
グク「何?」
わたし「そのマーガレットは白だから、秘密の恋」
わたし「西洋では秘密の恋って言うんですよ」
グク「じゃあ、このピンクは?」
わたし「ピンクは真実の愛」
グク「何だかロマンチック」
グク「あ、黄色のマーガレットがないですね」
グク「今度、黄色のマーガレットをプレゼントしますよ」
わたし「嬉しいわ、楽しみ」
今日は、いつもよりグクと話せたことがとても嬉しかった。
明日はもっと喋りたいもっとグクの笑顔が見たい…
と気持ちを抑えることが出来なくなっている私は
徐々に夫と顔を合わせるのが辛くなって行った。
そして翌朝、夫を見送る。
「今日も遅くなるの?」と聞くと
「今日は一緒に夕飯食べれるように帰るから」と言った。
ここ最近、毎晩のように帰りが遅いのに。
何かを悟ったかのようにも見えた。
私は「行ってらっしゃい」と夫を見送り、
いつものように朝食の後片付けを始めた。
今日は天気が悪く、今にも雨が降りそう。
グクに会えない。
あ、雨…
マーガレットが濡れちゃう。
リビングに入れなきゃ。
白のマーガレットは秘密の恋。
夫には絶対に言えないグクとの秘密の恋。
私はグクに会いたくて隣のグクの部屋の玄関ドアの前に立ってみた。
やっぱりやめよう。
会うと止まらない気がする。
自分の部屋に戻ろうとした時に隣のドアが開き、グクが出てきた。
グク「おはようございます」
グク「これ、早く渡したくて」
わたし「あ、黄色のマーガレット、本当にプレゼントしてくれたのね」
わたし「ありがとう」
グク「黄色のマーガレットの花言葉はゆりさん(私)にピッタリだ」
わたし「花言葉なぁに?」
グク「美しい容姿」
わたし「やめてよ、もう若くないのに」
わたし「後、10歳若かったら、その言葉素直に受け取るわ」と私は笑いながら言った。
グク「ほんとに素敵です」
わたし「からかわないでよ」
仕事を辞め結婚してからの私は誰からも必要とされることなく
ただ、家の事をするだけの女。
綺麗だなんて何年ぶりに聞いたことか。
「じゃあ」と言いグクは部屋に戻っていった。
疑い
「ただいま」
夫は、ほんとに早く帰ってきた。
夫「これ、お土産」
わたし「プリン?美味しそう」
夫「今日は、一緒に寝ようか」
わたし「…うん」
結婚当初から私たち夫婦の寝室は別々。
夫「あれ、黄色のマーガレット?買ったのか?」
わたし「あ、今日たまたまお花屋さんに寄って買ったの」
夫「黄色のマーガレットはあまり好きじゃないって言ってなかったか?」
夫「白とピンクのマーガレットで埋めつくしたいって言ってなかったか?」
わたし「う、うん、そうなんだけど店員さんに勧められて買ってみたの」
わたし「黄色のマーガレット綺麗でしょ?」
夫「そっか」
と夫はお風呂に入った。
私たちは、夕食を済ませ夫は先に寝室に向かった。
私は後片付けをして、お風呂に入り夫の待つ寝室へ行くと、すでに夫は寝ていた。
寝ている夫を見て内心ほっとした私は、もうこの人の妻ではなくなっていた。
私はリビングに向かい、マーガレットを眺めていた。
白は秘密の恋
黄色は美しい容姿
ピンクは真実の愛
翌朝も雨。
私はマーガレットをリビングに入れた。
ソファーに座ってずっと黄色のマーガレットを眺めていたら
どこからか私を呼ぶ声が聞こえてくる。
「ゆりさん!」
ベランダの方からグクの声が聞こえ、出てみると
グク「見て!また買ってきちゃった!」
グク「今からそっちに行きますね!」
私は玄関ドアを開けてみると、グクが黄色のマーガレットを抱えていた。
わたし「どうしたの?」
グク「ゆりさんの喜ぶ顔が見たくて」
わたし「からかうのやめてよ」
グク「ほら、その照れた顔!俺は好きです」
グク「次は白のマーガレットをプレゼントします」
白のマーガレットは秘密の恋
わたし「ありがとう、グク」
グク「じゃあ、また来ますね」
それからグクは翌朝も、マーガレットを届けに来た。
部屋に上がることもなく白のマーガレットを届けに来るグク。
グク「ゆりさん、次は何色が欲しい?」
わたし「もういいわ、これだけで十分」
「わかった、また明日来ます」とグクは帰っていった。
そう言えば、今日も夫の帰りは早い。
マーガレットどうしよう…
また何か言われるかな。
隠すと怪しいから私はそのままベランダに並べた。
今日も早めに夫が帰宅した。
「ゆりにプレゼント買ってきた」と私に黄色のマーガレットを渡してきた。
少し戸惑いながら「…どうしたの?」と私が言うと夫は、
夫「黄色のマーガレットを増やそうと思ってな」
わたし「ありがとう…どうしたの?いきなり」
夫「あー、別に意味はないよ」
夫「疲れたから風呂入るわ」
夫は全てを知っているかのような口ぶりだった。
真実の愛
もう、私はグクと会ってはいけないのかも。
このまま会い続ければ家庭が壊れる。
私はもう、グクが出てくる時間帯に合わせてベランダに出ることはなくなった。
そんな、避ける私を見てグクもベランダに出てくることはなかった。
グクのことは忘れて今まで通り、夫を見送り、夫のために尽くした。
グクとは、ただマーガレットの話をしただけで好きとかそう言う関係じゃない。
最近、夫が黄色のマーガレットを買ってくるようになった。
グクの代わりに夫が…。
ようやくグクを忘れ始めた頃に夫と、出かけることになった。
引っ越してきてからの初めての国内旅行。
夫は荷物を抱え「車を回してくるよ」と先に出ていった。
私は鏡の前でメイクを直し、自分のバッグを持ち玄関に向かった。
ドアを開け、鍵をかけようとした時にふとグクの部屋のドアの片隅に目をやると
ピンクのマーガレットが置いてあった。
ピンクのマーガレットは
真実の愛。
それはグクからのメッセージだった。
私は夫が待つ車に急いで向かった。
もうグクのことは忘れたから。
書いた感想
今回は続編を書かせていただきました。
真面目に書きすぎて妄想世界に引き込まれてしまいました。
家事・育児と忙しい主婦は、非日常的な不倫ドラマやロマンチックな韓流ドラマなどにハマる方が多いのではないかなと思います。
そんな方々に読んでいただきたくて今回、書きました。
ありがとうございました。
編集後記
韓流ドラマにハマる年代は10代、20代だけでなく意外と40代、50代の人が多いです。
夫婦生活もなくなってきて、純愛に憧れを持つからでしょうかね。
みなさんも、妄想を膨らませて妄想恋愛小説を書いてみませんか?
詳しくはこちらをご覧ください。
思う存分、書いてもらって大丈夫です。
あまりにも過激な場合は、こちらで少し編集しますので、書くのが苦手な方もどんどん応援してみてください。
それでは、お待ちしてます。
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